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超かっこいいじいさん!!! [映画]

18日(月)、ポール・マッカートニーのライブのため東京へ。
ちょうどお昼には飯田橋に着き、
神楽坂の「ろばたの炉」というお店でランチ。
美味しくてボリュームたっぷり、このクオリティで1000円は絶対お得で大満足。

お腹もいっぱいになったところで、
名画を2本立てで上映してくれる「ギンレイホール」に行きました。
前から見たかった「シュガーマン」がやっていたからでした。

まずは1時25分からの
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』
ニューヨークの街角で道行くひとのファッションを50年以上撮り続けているビル・カニンガム、
なんと1929年生まれの現在84歳!
冒頭シーンから、嬉々として魅力的なファッションを追いかけているビルの姿に不覚にも涙が。
「なんてかっこいいじいさん!」

カーネギーホールのスタジオアパートの小部屋に住んでいて
やりたい仕事ができなくなるからとお金は受け取らない。
上流階級のパーティだろうと超有名ファッションショーだろうとビルはどこでも自由自在。
どんな大女優でもつまらないファッションには見向きもしない。
地位や名誉やお金とは全く無縁の、純粋なファッションにしか興味なし。
いや、ファッションというより、そのファッションで自分を表現し、或いは鎧としている「人」そのものが
ビルは大好きなんじゃないかと思いました。

男とか女とかセクシャル・マイノリティとかステイタスを越えた「人」への愛。
ファッションを通して本質を見ている。
ただひたすら、好きなことをして生きてきた。
もしお金を受け取っていたら、どんな裕福な暮らしをしただろうか。
ビルにとってはお金は自分自身であることを妨げるものでしかない。

こんなかっこいいじいさんがいるだろうか。


感動もさめやらないまま本命の
『シュガーマン 奇跡に愛された男』
ロドリゲスは60年代後半にデビューしたミュージシャン。
ボブ・ディランに似た社会派の曲で期待されたが、全く売れず。
デトロイトでひっそりと暮らしていた。

ところが奇遇にも彼の曲は南アフリカで大ヒット。
アパルトヘイト政策で抑圧された社会に
一大ムーブメントを起こしました。
しかし彼自身は謎に包まれ、自殺したとまで言われていたロドリゲス。
やがて突き止められた彼の存在、
仕事の同僚はもちろん、彼自身もまさか彼がそんな存在とは思ってもいなかった、
そして人々の期待に応えるべく南アフリカの地に降り立つロドリゲス。


ライブ会場に響くベースとドラムの音、ステージに姿を現すロドリゲス、
大観衆がわく。
それでも、アルバムと同じ声で歌い出すまでは誰もが半信半疑、
ロドリゲスが歌い出すと歓声は最高潮に達する、

人知れず夢を追い続け、その夢が叶う。
しかし、彼もまた、お金や名誉とは無縁の世界に生きている。
重労働であっても仕事を神聖なものとして受け止め
日々質素に、誠実に生きる姿は少しも変わらない。

ああ、なんてかっこいいじいさん!!

音楽が持つ力。
人の心を動かしてこその芸術。

老若男女が心から歓喜にわく姿は
彼の歌がどれほど民衆の心に響き、慰め、活力になってきたかを物語っていました。


そしてそして、ポール・マッカートニー。
ポールのライブについてはすでにあちこちで評判になっているとおり。
史上最高といっても過言ではないライブかと思います。

ポールもまた71歳にしてあの若さとパワー!
彼自身が今でも毎日何かを学び続けている、と言ったとおり
日々を心から楽しんで
音楽を心から愛している。
ジョンとジョージの分まで、頑張ってくれていると言っても
間違っていないと思います。

あの2時間40分、37曲ぶっ続けの全力ライブは
やっぱりお金やステイタスを越えたところからしか生まれてこないはずです。

ああ、ああ、なんてかっこいいじいさん!!!


奇しくも2013年11月18日という同じ日に会った3人の「超かっこいいじいさん」に励まされて、

私もかっこいいばあさんになるぞ!!!
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