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「第3回イーハトーブ・プロジェクトin京都」 [催し物]

今回も催しのお知らせです。
もう少し早いうちにアップするつもりでしたが
息子の受験や何かに気を取られ
うっかりしていて直前になってしまいました。


「第3回イーハトーブ・プロジェクトin京都」
主催者の浜垣さんのページはこちら→

 日時: 2012年3月4日(日) 午後2時開演(午後1時半会場)
 場所: 京都府庁旧本館正庁
 内容:
   1. 「私家版宮澤賢治幻想旅行記・抄」 構成・出演 竹崎利信
   2. 「宮沢賢治 ~人と思想(その1)~」 小講演 浜垣誠司
   3. 「なめとこ山の熊」 かたり 竹崎利信 & 音楽 友枝良平

 参加費:2000円(義援金とします)
 参加のお申し込みは 075-256-3759(アートステージ567)まで(12時-18時、月曜休)


第2回の能楽らいぶ『光の素足』に続いて
今回もとても楽しみです!

私の場合、息子の受験やその準備で参加できるかどうか不安でしたが
この日は前期試験の後であり、またその合格発表の前ということで
結果的にここでなければムリなところでした。
ほんとに良かった~。

第36回花巻市民劇場『豊沢ダムの恵み 緑の平和郷』 [催し物]

このところ記事が書けていませんが
さぼっているわけではないこともありません………?
いえ、いろいろあって落ち着かないということもありますが。

さて、情報をいただいたのでお知らせします。

第36回花巻市民劇場『豊沢ダムの恵み 緑の平和郷』

HPはこちら→「はなまき市民劇場

作・演出/星鴉 宮

☆公演日時/平成24年2月25日(土)午後6時30分開演
 26日(日)午後2時開演

☆ 入場料:[前売り]大人1,000円、小中高生500円
  [当日券]大人1,300円、小中高生700円
 
市民劇場入場券プレイガイドで発売中!…だそうです。


豊沢郷といえば
賢治作品『なめとこ山の熊』の主人公・淵沢小十郎のモデルとなった
松橋親子の住んでいた村。
今は豊沢ダムの底に沈んでいますが
この劇はまさにそのダムが造られる経緯をもとに創られています。

私も近ければ観に行きたいところです。



「花園農村の碑 碑前祭」と寮美千子さん講演会~甲府・韮崎(2) [催し物]

翌10月15日(土)は、朝から韮崎駅前にある
韮崎市民交流センター「ニコリ」のふるさと偉人資料館へ。
保阪嘉内と賢治、河本緑石、小菅健吉、友情の展示です。

実は私はオープン3週間前の状態を見ているので
あれからよくぞここまで完成させたと感無量。
こぢんまりながら、素晴らしい展示。
新発見の写真とその解説もありました。
(この写真に関してはまた別の機会に書きたいと思います)
賢治直筆の本物の手紙も展示されていて
何時間でもいたくなる場所。
休日だけでなく平日にもたくさんの来館者があるとのことでうれしいですね。

その後、碑前祭の会場、東京エレクトロン韮崎文化ホールへ移動。
心配された雨も上がり、碑前祭はちゃんと花園農村の碑の前で行うことができました。
汽車をかたどったピカピカの碑の表面には
碑前祭に集う人々が映っていて
まるで碑の「汽車」に乗り込んでいるように見えました。
碑文朗読と、嘉内の作った歌曲の合唱。
つくづく、仲良く並んだ嘉内と賢治の碑文は素晴らしいと思います。
そして嘉内の歌曲は美しい。

第2部は場所をホールの2階会議室に移して
プラネタリウム番組「二人の銀河鉄道」を制作された
科学館の高橋真理子さんのお話と
寮さんの講演「賢治をめぐる星座 同時代の人々の不思議なつながり」でした。
賢治をめぐる総勢24名の人物がどう出会い繋がりを持っていたか。
当時の「科学」というものがどうとらえられていてどんなものだったか。
相対性理論、四次元、心霊主義、怪談、民俗学、エスペラント、民芸、等々。
その時代の流れの中で、刺激しあい、影響を受けあった人々。
賢治もそのなかで育まれたひとりだったことがよくわかりました。

インドラの網のように、お互いが繋がり、
網目の中心にある玉がそれぞれの世界を互いを映し合っているのですね。
そして影響の深さや大きさは接した時間の問題ではないこと。

私自身もまた、沢山の方から素晴らしい影響をもらって、
今の自分があることを重ねあわせました。
人と人との繋がりが何よりもの財産であり、
宝物だと実感します。

寮さんのお話はたいへん面白く興味深くて
密度の濃い内容でした。
それぞの関係や人物についてもっと詳しく聞いてみたい。
またぜひこのような機会を切望します。

かねてから寮さんに韮崎に来て頂けたら
どんなに素晴らしいだろうかと思っていたのですが
それがこんなに早く実現し、その上講演までして頂けて幸せでした。

終了後は打ち上げ。
しかし私は列車の時間があったので誰よりも早く抜け出さねばなりませんでした。
あの方ともこの方とも、もっともっとたくさんお話したかった…。
皆様、次にお会いできるのを楽しみにしています。

アザリア記念会の皆様には
今回もたいへんお世話になりました。
ありがとうございました。

プラネタリウム「二人の銀河鉄道~賢治と嘉内の青春」 ~甲府・韮崎(1) [催し物]

10月14日(金)
特急「しなの」と「あずさ」を乗り継いで甲府に行きました。

午後、甲府駅で待ち合わせ。
アザリア記念会事務局長の向山さんと寮さんご夫妻、私の4人で
藤村記念館」を見学。
旧睦沢小学校校舎を移築したもので、
明治初期に藤村紫朗によって奨励されたたくさんの擬洋風建築のうちの一つだそうです。
とっても可愛らしく美しい建物です。
古くてよいものはやはり保護し残しておくべきだと強く感じました。

その後向山さんの車で山梨県立科学館へ。
先に到着していた新村夫妻、アザリア記念会副会長の林さんと一緒に
楽しみにしていたプラネタリウム番組「二人の銀河鉄道 賢治と嘉内の青春」を観ました。

メガスターでの緻密な星の再現、降るような星はほんとうに美しい。
まるで本物のよう、いや、きっと今の日本の星空以上。
キラキラと瞬いているかのような気までしました。

始まってしばらくすると、顔は普通に画面を見ているはずなのに
両眼から水が滝のように流れてくる…。

星空に重なる写真やイメージの美しさはもちろん、
脚本・構成が素晴らしかった!
上映約25分の中に込められたものは、
盛りたいはずのものをできるだけそぎ落としたからこそ
かえってどこまでも深さと広がりを持つのかもしれません。
賢治と嘉内の友情、ほんとうの幸せを求めて生きた二人の想いが
観た人にストレートに伝わって来ると思います。

それは「能」と共通するものがある気がします。
極限まで簡素化された舞の美しさと
そこから伝わってくるものの大きさ。

私の場合は、
岩手山に登り満天の星空の下で語り合う賢治と嘉内のそばに
実際に自分がいるような気がしてしまい最後の方はたまらず号泣…。
投影が終わってからも暫く顔が上げられず
席を立つことができませんでした。

賢治や嘉内を知らなくても
それほど好きでもなくても
きっといいと思ってもらえるはず!
どなたにもぜひぜひ観てもらいたいです。

そして夕食は寮さんの歓迎会。
韮崎市穂坂町にあるフランス料理店「キュイエット」へ。
小高い丘の葡萄畑の中に建っている素敵なお店です。
私はここは2度目でしたが、ここのお料理&ワインはほんとうに美味しい!
全員が揃うのを待つ間、
寮さんがご自身の絵本「遠くをみたい~星の贈り物」を自ら読み聞かせて下さって、感激!
やがて保阪庸夫さんもお見えになって寮さんご夫妻ともすっかり仲良しに…?
庸夫さんのユーモアに爆笑。
楽しい歓迎会でした。

帰りがけ、宿泊場所に送って頂く途中で銀河展望公園へ寄りました。
丘から見える夜景に歓声。
そこから中央線が見え
列車が来れば、七里岩の中腹を駆け上っていく様子がまるで銀河鉄道なのです。

時間が遅かったのでもう列車は来ないんだろうか、
今日はムリかなと諦めて帰りかけた時に「あっ」と誰かが叫び
振り返ると列車が来るのが見えました。
七里岩を駆け上がり、林を見え隠れしていきます。
みんなで大喜び!

美しいものに満たされた一日となりました。


「花園農村の碑」碑前祭 [催し物]

いよいよ来週になりました。
10月15日(土)に保阪嘉内の故郷・韮崎市で碑前祭と記念講演があります。

入場無料です。
ぜひお越し下さい。


  ~ほんとうの幸せをもとめて 保阪嘉内・宮澤賢治~
  「花園農村の碑」碑前祭

◆碑前祭
  時間:午後1時30分~
  場所:東京エレクトロン韮崎文化ホール前庭『花園農村の碑』前
  内容:碑文朗読 ゆかりの方からのあいさつ
     保阪嘉内の歌曲「藤井青年団歌」「勿忘草の歌」他(韮崎市民合唱団)

◆記念講演
  時間:午後2時10分~
  場所:東京エレクトロン韮崎文化ホール会議室
  『賢治をめぐる星座 同時代の人々の不思議なつながり』   
  寮美千子氏(作家・泉鏡花文学賞受賞者) 

  
主   催 保阪嘉内・宮澤賢治 アザリア記念会
連落先 韮崎市中央公民館 韮崎市若宮1-2-50(TEL 0551-20-1115)


韮崎駅前の韮崎市民交流センター(ニコリ)にある
「韮崎市ふるさと偉人資料館」にもぜひお立ち寄り下さい!



能楽らいぶ「光の素足」  [催し物]

9月4日(日)、京都に行ってきました。

法然院にて行われた
「第2回イーハトーブプロジェクトin京都」に参加するためです。
今回は観世流シテ方の中所宜夫さんによる能楽らいぶ「光の素足」。

この催しと作品については主催者の浜垣誠司さんの「宮沢賢治の詩の世界」に詳しく書かれています。
「第2回イーハトーブ・プロジェクトin京都 」

「「イーハトーブ・プロジェクトin京都」まであと3日 」

現代能「光の素足」

こちらの竹崎利信さんの記事も素晴らしい。
「物語の扉」日記



日も暮れようとする小雨の中の法然院はそれだけで幽玄の佇まい。
そして長い廊下を巡り奥の本堂の大きな阿弥陀様の前が舞台。

たったお一人での謡と舞は、観る者を夢幻の世界へと瞬時に誘う。
最小限にまでそぎ落とされたこの形はかえってより言葉の真髄を伝えるのかもしれません。

賢治の書いた「言葉」は、賢治の魂そのもの。

この作品を創るにあたって
中所さんは賢治の全集をひととおり読んで
これはと思うものをひろいあげていったと云われました。
それほど賢治に詳しいわけではなかった、と。
そのことはたいへんな驚きでした。

 言葉や物語のつむぎ方ひとつで賢治を現しもし、
 また壊しもしてしまう。


「この作品は私が作ったものではなく、賢治さんが私に作らせたものだからではないかと思う」
とは、中所さんの言葉。
確かに、作家や芸術家からしばしばこのようなことを聞いたりしますが
降りてくるものがあるならば、それは必ず人を選んで降りてくるのです。
力量と感性を持った者であり、魂が共鳴しない限り
それを受けとめるのも形にするのも不可能なのではないでしょうか。



山中でひとり剣舞を舞う少年は一郎でもあり賢治でもあり・・・
ジョバンニとも重なり透き通って何重にも重なっている・・・
現れる山人は白い大きな素足の人でもあり、ブルカニロ博士であり
また賢治でもある・・・

まるで賢治の魂の軌跡。

そんなことを感じながら見ていました。
能楽らいぶ「光の素足」が演じられていたあの場は
賢治の魂に触れることのできる異次元だったか…。


異相の世界が見え、異界の者たちと言葉を交す少年は
誰からも理解されない苦しみをかかえていたのですが

ひとは誰も、そういう部分を持ってはいないでしょうか。


『御身ここにて舞いし有様。山の風をも轟かす勢い。まことに気圏の戦士と見えたり。』
ああ、そうか。
ここにいて舞う者は、少年でもあり、それを演じる中所さん自身でもある。
そして、それを見ていた私自身でもある。

『道に悩む人に宗教の。ひかりは遠く。科学の光ハ冷たく。』
今の日本に起きていること。
現代のありさま。
あの時代に賢治は何もかも見えていた?

『まづもろともに。輝く宇宙の微塵となりて無方の空に散らばろうともに銀河の塵となり無方の空にちらばらん』

ああ、宇宙の微塵となって空に散らばるという意味が
やっと解りかけたような気がする。

『山の風をも轟かす。舞のちからを持つならば。言の葉の陰にも宿る。その力をも信じ給え。御身の今の苦しみハ。みずからこころを閉ざす故なり。いつか鎖を解き放たれ。必ず大きな光となると。言うかと思えば光ハ失せて。眼を開けばもとの丘の草の。しとねの露に濡れて。遠くの祭りの声も響き満天に。銀河ハ溢れけり銀河の波ハあふれけり』

私達は、皆、舞のちからを持つはず。
言葉の力を知っているはず。
こころを開き、いつかプレシオスの鎖も解けるはず。


新幹線に乗って家に帰り着いたとき

まるで何か大きなものに掴まれて
ポイと山中に置かれ
剣舞を舞う少年とそこに現れた大きな白い人との一部始終を目撃し
ふたたび掴まれこの世界に戻ってきたかのような不思議な感覚でした。


銀河鉄道の旅から還ってきて
遠い“存在の祭り”の声を聞いたとき

ジョバンニがもうどんな闇のなかだって怖くなかったように。

歩き出せる。


私は、一夜、賢治の魂に会ってきた。

私が見たのは

賢治が生涯をかけた「願い」であり
賢治が死ぬまで「作品を書き続けた理由」だった気がします。


賢治は私達にそれを伝えたくて
中所さんの力を借りて現れたに違いありません。

この夜受け取ったものを
私も生涯いだき続けていこうと思います。


記事がうまくまとまらなくて一週間、
書いては消し、消しては書いて
それでもなんだか支離滅裂なものになってしまいました。
しかし今もなお、余韻の中に浸っているのです。
そしてまたすぐにでももう一度、能楽らいぶ「光の素足」が見たい。

この夜の体験は私にとって生涯忘れられないものとなりました。

素晴らしい企画をしてくださった主催者の浜垣誠司さん、アートステージのHさん
そして能「光の素足」を創作し熱演してくださった中所宜夫さんに
心より御礼申し上げます。

ワルの集い [催し物]

以前、「ワルトラワラ」の記事を書きましたが、
昨日(19日)は、大阪の天王寺にて
「ワルの初めての集い」が行われました。

私はホヤホヤ読者であるにも関わらず
お葉書に温かいお言葉を添えてくださったのが嬉しくて
新幹線に乗って出かけました。

チラシには
「どなたもどうかお入りください。
決してご遠慮はありません。」
ともありましたし…。

第一部のミニ講演会は
中野由貴さん、林敦子さんに続いて
松田一郎さん(司郎先生のお兄様)
そして松田司郎先生。

同人に加わったいきさつや賢治の世界に入るきっかけなど
それぞれの貴重なお話が聞けました。

休憩の時間には中野由貴さんが作ってきて下さった「がんづき」でおやつタイム。
素朴な甘さの蒸しパンのようなお菓子。
花巻から一関周辺では昔から「小昼(こびる)」といって
農作業の合間に食べたそうです。
とっても美味しくて
レシピも頂いたので子供のおやつに作ってあげようと思います。
面白いのは「お酢」をいれること。
でも食べたときには少しもそうとはわからない。
炭酸くささを消すため、とのことですが
不思議ですね~。


その後第2部は、『ワルトラワラ32号』の感想会ということでしたが
こちらでも、加倉井さんの星についての感動的なお話が聞けたり
参加者の感想・質問などで盛り上がり
予定時間をオーバーして終了。
記念撮影に私も加えて頂いて
名残惜しく会場を後にしてきました。


緊張と興奮の混じった2時間半を終え、
心に残る1日となり
自宅に帰っても、なんだか一晩気持ちが高ぶっていたような感じでした。

そして松田先生にお会いできたことはほんとうにうれしいことでした。
先生のお話には、さらにはっとさせられるようなこともあったので
それはまた近いうちに別の記事にしたいと思っています。


賢治のことを追いかけ
誰かと話したり話を聞いたり
それだけで幸せなのはなぜなんだろうか。
なぜとかいうより
私は心底賢治が好きなんだなぁ…と
今回、自分で自分のことを再認識したような具合(笑)。

ワルトラワラの皆様、関係者の皆様、
楽しい時間をありがとうございました。

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